1月、冬の沖縄の海。

人生の春休み、沖縄最高。
ユウゴリアン氏の案内で、とある魚を狙って早朝の漁港に来ていた。
ターゲットはカライワシ。レディフィッシュと呼ばれる魚だ。大型は1メートルを超える。めちゃくちゃ引きが強い。
らしい。
らしい。というのはつまり釣れなかったという事だ。数日かけて狙ったが、詳細を書くと頭が痛くなってくるので省かせて頂く。そこで、カライワシや他のターゲットを狙っている最中に出会った沖縄の海の魚を紹介していきたいと思う。残念ながらメインターゲットを釣ることは出来なかったが、気配をビンビンに感じる事が出来て非常に良い経験になった事を前向きに捉えつつ、朝マズメの短時間であったが、ユウゴリアン氏の丁寧なガイドに感謝したい。

ミジュンの群れ。写っているのはごく一部で、漁港内が真っ黒になるほど海を埋め尽くしていた。
黒く写っているのは全て魚。沖縄ではミジュン(ミズン)と呼ばれるニシン科の魚だ。
これを狙ってフィッシュイーター達が湾内にやってくる。沖縄ではメインになるベイトフィッシュだろう。ユウゴリアン氏の話通り、時折ミジュンの群れの中心から捕食音と共に水柱が上がっていた。(彼は釣具メーカーのテスターを努めている。さらに沖縄の釣りに非常に詳しい。)
ベイトフィッシュが多すぎるとルアーが目立ちにくくなり、フィッシュイーターを狙うのは難易度が上がるようだ。
それはさておき、わざわざアミ姫まで持参したのになぜミジュンを狙ってサビキ釣りをしなかったのか、今となっては思い出せない。いっそ忘れたい。
長々と書いたが、本題へ移ろう。
以下の順で紹介していく。
リボンスズメダイ

腹びれと尻びれのブルーのラインが美しい。背びれも水色に縁取られている。
最初に紹介したいのはこの魚。一見地味だが、水中でヒレを広げた時の色の鮮やかさは鮮烈に記憶に残っている。
一匹目を釣った場所は沖縄中部を流れる河川の河口域から少し上がった所だった。初見ではシクリッドの一種かと思って興奮したが、名前の通りスズメダイの仲間だ。漁港でもリボンスズメダイをたくさん釣る事が出来たので、河口で釣った個体の写真と合わせて紹介していく。
一番反応が良かった餌は、意外にも持参したアメリカナマズ用の練りエサだった。初めて見た時は淡水魚かな?と思っていたので、餌に使ったミミズへの反応は、すこぶる悪かった。

スズメダイ系の魚は成長過程や生死、ストレス等で体色が変化する種類が多い。写真の個体は白いラインが浮き出ている。
調べるとマングローブ帯や汽水域に生息するとの事だが、釣りをしていたポイントの近くに接続する細い水路がある影響か、漁港でも多数群れを成して泳いでいた。
人の気配を感じると、さっと身を隠すがすぐに出てくる。警戒心はそれなりにあるが釣りやすい種類だろう。
スミゾメスズメダイ
文字通り、墨で染めたように真っ黒のスズメダイだ。これは成魚だが、幼魚の時は目元にブルーのラインが通っていたり、背びれの後端にも特徴的な斑があったりと、非常に綺麗な見た目をしている。残念ながら幼魚を釣ることは出来なかった。今回の漁港での小物釣りではリボンスズメダイと本種がもっとも良く釣れた。

背びれの後方、尾びれがほんのり黄色くなる。
ニジギンポ
続いてニジギンポという魚。
岸壁の牡蠣殻に見え隠れしながら、なにやら見慣れぬ魚がうろちょろしている。
口が小さいのでなかなか針に掛からず、何度もトライした。小物釣りでは燃えるシチュエーションだろう。
最初は何の種類かわからず、手持ちの図鑑を見ても種類を同定する事が出来なかった。Xにてフォロワーさんからニジギンポでは?と教えて貰いようやく名前が判明。
口が下向きについており、なんとも言えない可愛らしさがある。釣り上げた時に針から外れていたので気づかなかったのだが、見た目に似合わず鋭い牙2本を下顎に生やしているようだ。噛まれると出血するほど鋭く、噛む力も強いらしい。
見かけの可愛さに油断してはいけない。
トゲカワハギ
こちらも岸壁沿いにいた魚だ。
小さいカワハギが釣れたな。と思いながら観察すると馴染みのある一般的なカワハギ(マルハギ)とは雰囲気が違う。
成長しても体長8cmほどの小型種らしい。
カワハギはエサ取りが上手く、さらに本種は必然的に口が小さいので針を掛けるのが非常に難しかった。サイズこそ小さいが、苦労して釣った嬉しい一匹だ。
コソデエソ
エソ類は種類が多いので判別に苦労した。現場では「エソが釣れた」としか思っていなかったのでヒレの軟条を写した詳細な写真がなく、後になってワニエソかな?コソデエソかな?と調べたが、特徴的にコソデエソということで紹介する。(違っていれば指摘大歓迎。)
本命とは違うが、そこそこのサイズ感があり、今回の沖縄遠征ではルアーで初めて釣り上げたという事もあり正直嬉しかった。
割と嫌われ者のイメージだが、個人的にはけっこう好きな部類の魚だ。なかなか本命が釣れない時にようやくアタリが来て、巻き上げるとエソだった…。という事はしばしあるだろう。ガッカリする気持ちもわからなくもないが、優しくリリースしてあげて欲しい。
ちなみに練り物にして食べると美味い。
マダラエソ
後日別の場所で釣り上げた、2種類目のエソ。
ハゼのようなまだら模様と、大きな口にしっかりと生えた牙が攻撃的でカッコいい。と僕は思う。南方系のエソのようだ。
シロブチハタ
護岸沿いをトレースするようにルアーを引いていると、岩陰から飛び出してルアーにアタックして来たシロブチハタ。
沖縄ではお初のハタ系。サイズはそこまで大きくはないが、嬉しい一匹だ。
模様がキレイで、カッコよくもある。リリースしたが、正直食べてみたかった。
今後、もっと大きなサイズが釣れたら食べてみたいと思う。やはり刺身とアラ汁だろうか。
南方系のハタには毒を溜め込む種類もいるので、初魚種を食べる時は慎重にいきたい。
紹介する魚はここまで。
沖縄の小物釣りに思うこと
今回釣り上げた7種は言うまでもなく、ほんの一部に過ぎず沖縄の海は非常に生物多様性に富んでおり、大型種以外にも魅力的な魚が多数存在している。スズメダイ系を筆頭にハタ・エソに至るまで、南方系の魚は大変興味深く、僕の好奇心をバチバチに、これでもかと刺激した。
釣り物として見た時の大型のサメやGTなどのような派手さはないが、本命が釣れない時でもたくさんの小魚が癒しになってくれる。過去に石垣島に旅行に行った時にも、のべ竿と練りエサでオヤビッチャ等の小物釣りを楽しんだ。沖縄の海釣りは大型狙いだけが華ではないだろう。

石垣島のオヤビッチャ
釣り上げる事も写真撮影もできなかったが、ツバメウオやハタタテダイが多数見られた。まだまだ釣りたい魚は数多く、今後も楽しみと目標として狙い続けたいと思う。
仕掛け
小物釣りで多用したのは、がまかつのタナゴ針だ。
余談だが香川県ではタナゴが絶滅危惧種であり採捕禁止の保護種でもある。タナゴ釣り文化が壊滅的に終わっているので、釣具屋を探しても手に入りにくい。こちらは他県で購入した物を持参した。
たぶん沖縄の釣具店にもタナゴ針は無かったような気がするので、(あったらスミマセン)あらかじめ好みの号数を用意して持参すると良いだろう。そこまでかさばるものでもないので、いくつか持っていくと安心だ。
これにハリス止めか極小サルカンで道糸と繋ぎ、針から数センチのところに軽めのガン玉を打つ。基本的にウキはつけずに餌を吸い込んだ瞬間を見てアワセるか、糸の動きや竿先でアタリを取るかで魚を釣り分けた。その辺は水の透明度次第だろうが、沖縄の海は透明度が高いので僕はサイトフィッシング的な釣りが好みだ。もちろんウキ釣りでも楽しい。
使用した竿は、モンスターキス社のガイド付きのべ竿

2本持ってる。
Dear Monster MX−1
竿の長さを変える事ができ、足元での小物釣りに非常に使い勝手が良く重宝している。
餌は持参したミミズ(香川の釣具店で購入)、アメナマ用の練りエサ、現地で購入したオキアミ系の練りエサを使った。
沖縄は日中高温になるので冷凍で売られている練りエサが変質しやすい。練りエサ自体はサイズを自由に変えられるので小物釣りに適していると思うが、餌の「鮮度」には気を配るべきだろう。
もし沖縄に訪れる機会があれば、のべ竿と小物釣りの仕掛けを用意して多様な魚種を狙ってみてはいかがだろうか。
きっと素晴らしい癒しになってくれるだろう。
ここまで読んでいただき、ありがとうございました。
次は夜の沖縄編です。
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